御前の火炉に火を置く時は、火箸して挟むことなし。 土器より直ちに写すべし。 されば、転び落ちぬやうに心得て、炭を積むべきなり。
八幡の御幸に、供奉の人、浄衣を着て、手にて炭をさされければ、ある有職の人、「白き物を着たる日は、火箸を用ゐる、苦しからず」と申されけり。