「『降れ降れ粉雪、たんばの粉雪』といふ事、米つき篩ひたるに似たれば、粉雪と言ふ。『たまれ粉雪』といふべきを、誤りて『たんばの』とは言ふなり。『垣や木の股に』と謡ふべし」と、ある物知り申しき。
昔より言ひける事にや。 鳥羽院幼くおはしまして、雪の降るにかく仰せされける由、讃岐典侍が日記に書きたり。