小野小町が事、極めて定かならず。
衰へたる様は、「玉造」といふ文に見えたり。 この文、清行が書けりといふ説あれど、高野大師の御作の目録に入れり。 大師は承和のはじめにかくれ給へり。 小町が盛りなる事、その後の事にや。 なほおぼつかなし。