今様のことどもの珍しきを、いひひろめもてなすこそ、またうけられね。 世にこと古りたるまで知らぬ人はにくし。 今さらの人などのある時、ここもとにいひつけたることぐさ、物の名など、心得たるどち、片はしいひかはし、目見あはせ、笑ひなどして、心知らぬ人に心得ず思はすること、世なれずよからぬ人の必ずあることなり。