「箱のくりかたに緒をつくること、いづかたにつけ侍るべきぞ」と、ある有識の人に尋ね申し侍りしかば、「軸につけ、表紙につくること、両説なれば、いづれも難なし文の箱は、多くは右につく。手箱には軸につくるも常なり」仰せられき。