♪おなじ中納言(堤の中納言=藤原兼輔:三十六歌仙:百人一首27歌人)
おなじ中納言、 かの殿の寝殿の前に、すこし遠く立てりける桜を、 近く掘り植ゑ給ひけるが、枯れざまに見えければ、
♪107 宿近く うつして植ゑし かひもなく まちどほにのみ 見ゆる花かな
と詠み給へりける。