原文 |
書き下し (武田祐吉) |
現代語訳 (武田祐吉) |
---|---|---|
マッコリ→ススコリ |
||
故是須須許理。 | かれこの須須許理、 | このススコリは |
釀大御酒以獻。 | 大御酒を釀かみて獻りき。 | お酒を造つて獻りました。 |
於是天皇。 | ここに天皇、 | 天皇が |
宇羅宜 是所獻之大御酒而。 〈宇羅宜三字以音〉 |
この獻れる大御酒に うらげて、 |
この獻つたお酒に 浮かれて |
御歌曰。 | 御歌よみしたまひしく、 | お詠みになつた歌は、 |
マッコリ→ニッコリ |
||
須須許理賀 | 須須許理が | ススコリの |
迦美斯美岐邇 | 釀かみし御酒に | 釀かもしたお酒に |
和禮惠比邇祁理 | われ醉ひにけり。 | わたしは醉いましたよ。 |
許登那具志 | 事無酒咲酒なぐし | 平和へいわなお酒、 |
惠具志爾 | ゑぐしに、 | 樂しいお酒に |
和禮惠比邇祁理 | われ醉ひにけり。 | わたしは醉いましたよ。 |
大石=名字→堅石→笑わない堅物→おい笑えし! |
||
如此之歌 幸行時。 |
かく歌ひつつ 幸でましし時に、 |
かようにお歌いになつて おいでになつた時に、 |
以御杖 打大坂連中之 大石者。 |
御杖もちて、 大坂の道中なる 大石を打ちたまひしかば、 |
御杖で 大坂の道の中にある 大石をお打ちになつたから、 |
其石走避。 | その石走り避さりき。 | その石が逃げ走りました。 |
故諺曰 堅石 避醉人也。 |
かれ諺に 堅石かたしはも 醉人ゑひびとを避さる といふなり。 |
それで諺ことわざに 「堅い石でも 醉人よつぱらいに遇うと逃げる」 というのです。 |
最後のオチはパワハラではなく、独りボケツッコミと解するのが乙である。甲は前者である。そしてこのような形で諫めるのが乙である。へえ~。