原文 |
書き下し (武田祐吉) |
現代語訳 (武田祐吉) |
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是以 各和平所 遣之國政 而覆奏。 |
ここを以ちて おのもおのも遣さえし國の 政を和やはし言向けて、 覆かへりごと奏まをしき。 |
ここにおいて、 それぞれに遣わされた國の 政を終えて 御返事申し上げました。 |
爾天下太平。 | ここに天の下平ぎ、 | かくして天下が平かになり、 |
人民富榮。 | 人民おほみたから富み榮えき。 | 人民は富み榮えました。 |
於是初 令貢 男弓端之調。 女手末之調。 |
ここに初めて 男をとこの弓端ゆはずの調みつき、 女をみなの手末たなすゑの調を 貢たてまつらしめたまひき。 |
ここにはじめて 男の弓矢で得た獲物や 女の手藝の品々を 貢たてまつらしめました。 |
故稱其御世。 | かれその御世を稱たたへて、 | そこでその御世を讚たたえて |
謂所知 初國之 御眞木天皇也。 |
初はつ國知らしし、 御眞木みまきの天皇とまをす。 |
初めての國をお治めになつた ミマキの天皇と申し上げます。 |
又是之御世。 作依網池。 |
またこの御世に、 依網よさみの池を作り、 |
またこの御世に 依網よさみの池を作り、 |
亦作輕之 酒折池也。 |
また輕かるの 酒折さかをりの池を作りき。 |
また輕かるの 酒折さかおりの池を作りました。 |