| 原文 |
書き下し （武田祐吉） |
現代語訳 （武田祐吉） |
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既 生國竟。 |
既に 國を生み竟をへて、 |
このように 國々を生み終つて、 |
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更 生神。 |
更に 神を生みたまひき。 |
更さらに 神々をお生みになりました。 |
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故生 神名 |
かれ生みたまふ 神の名は、 |
そのお生み遊ばされた 神樣の御おん名はまず |
| 大事忍男神。 |
大事忍男 おほことおしをの神。 |
オホコトオシヲの神、 |
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次生 石土毘古神。 〈訓石云伊波。 亦毘古二字 以音下效此也〉 |
次に石土毘古 いはつちびこの神を 生みたまひ、 |
次に イハツチ彦の神、 |
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次生 石巢比賣神。 |
次に石巣比賣 いはすひめの神を 生みたまひ、 |
次に イハス姫の神、 |
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次生 大戶日別神。 |
次に大戸日別 おほとひわけの神を 生みたまひ、 |
次に オホトヒワケの神、 |
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次生 天之 吹〈上〉男神。 |
次に天吹男 あめのふきをの神を 生みたまひ、 |
次に アメノフキヲの神、 |
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次生 大屋毘古神。 |
次に大屋毘古 おほやびこの神を 生みたまひ、 |
次に オホヤ彦の神、 |
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次生 風木津別之 忍男神。 〈訓風云加邪。 訓木以音〉 |
次に風木津別 かざもつわけの 忍男おしをの神を 生みたまひ、 |
次に カザモツワケノ オシヲの神を お生みになりました。 |
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次生 海神名 大綿津見神。 |
次に海わたの神名は 大綿津見 おほわたつみの神を 生みたまひ、 |
次に海の神の オホワタツミの神を お生みになり、 |
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次生 水戶神名 速秋津日子神。 |
次に水戸みなとの神名は 速秋津日子 はやあきつひこの神、 |
次に水戸の神の ハヤアキツ彦の神と |
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次 妹 速秋津比賣神。 |
次に妹速秋津比賣 はやあきつひめの神を 生みたまひき。 |
ハヤアキツ姫の神とを お生みになりました。 |
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〈自大事忍男神 至秋津比賣神 并十神〉 |
（大事忍男の神より 秋津比賣の神まで 并はせて十神。） |
オホコトオシヲの神から アキツ姫の神まで 合わせて十神です。 |
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此 速秋津日子 速秋津比賣 二神。 |
この 速秋津日子 はやあきつひこ、 速秋津比賣 はやあきつひめの 二神ふたはしら、 |
この ハヤアキツ彦と ハヤアキツ姫の 御二方が |
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因河海 持別而 生神名 |
河海によりて 持ち別けて 生みたまふ神の名は、 |
河と海とで それぞれに分けて お生みになつた神の名は、 |
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沫那藝神。 〈那藝二字 以音下效此〉 |
沫那藝 あわなぎの神。 |
アワナギの神・ |
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次 沫那美神。 〈那美二字 以音下效此〉 |
次に 沫那美 あわなみの神。 |
アワナミの神・ |
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次 頰那藝神。 |
次に 頬那藝 つらなぎの神。 |
ツラナギの神・ |
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次 頰那美神。 |
次に 頬那美 つらなみの神。 |
ツラナミの神・ |
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次 天之水分神。 〈訓分云 久麻理。 下效此〉 |
次に 天あめの 水分みくまりの神。 |
アメノ ミクマリの神・ |
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次 國之水分神。 |
次に 國くにの 水分みくまりの神。 |
クニノ ミクマリの神・ |
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次 天之 久比奢母智神。 〈自久以下 五字以音 下效此〉 |
次に 天あめの 久比奢母智 くひざもちの神、 |
アメノ クヒザモチの神・ |
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次 國之 久比奢母智神。 |
次に 國くにの 久比奢母智 くひざもちの神。 |
クニノ クヒザモチの神 であります。 |
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〈自沫那藝神 至國之 久比奢母智神 并八神〉 |
（沫那藝の神より 國の 久比奢母智の神まで 并はせて八神。） |
アワナギの神から クニノ クヒザモチの神まで 合わせて八神です。 |