原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 独自 |
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子曰 | 子曰く、 | 孔子曰く、 |
色厲而 內荏 |
色いろ厲れいにして 内うち荏じんなるは、 |
気性が激しくて、 頭の中の人間性が豆粒並みなのは (荏菽で豆、小さい仁に掛けたと解す) |
譬諸 小人 |
諸これ 小人せうじんに譬たとふれば、 |
これを 卑小な人に例えれば、 |
其猶 穿窬之盜 也與 |
其それ猶なほ 穿窬せんゆの盜たうの ごときか。 |
それは、あたかも 窃盗強盗の 類だろうか |
つまり自分の内には豆しかないから 他人のウチから奪おうとするという例え。 以上独自。つまり哀れな存在で、先進社会では 罰だけでなく被害者とセットでケアすべき対象。 |
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以下、下村湖人の訳 | ||
× 先師がいわれた。 「見かけだけはいかにも厳いかめしくして、 内心ぐにゃぐにゃしている人は、 これを 下層民の場合でいうと、 壁をぶち破ったり、塀を乗りこえたりしながら、 びくびくしている泥棒の ようなものであろうか。」 |