原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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孔子はある日 門人たちと山間に杖をひいていた。 橋の近くまで行くと、 |
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色斯 擧矣 |
色しきすれば 斯こゝに挙あがる。 |
雉が人の気配におどろいて 空にまい立つたが、 |
翔而 後集 |
翔しやうして【掛詞的に解す】 而しかる後のちに集あつまる。 |
やがて安全な時と所を見出して再び舞いおりた。 |
曰 | 曰く、 | 孔子はこれを見て、 |
山梁雌雉 | 山梁さんりやうの雌雉しち、 | 人もあの鳥のように |
時哉時哉 | 時ときなるかな時なるかなと。 | 機に臨み変に応じて自然に「時のよろしき」を得た行動に出たいものだ、と嘆じた。 |
子路共之 | 子路しろ之これを共とちへんとす。 | 子路は時の意味を全くちがつた意味に解し、師のために雉を捕獲しようとした。 |
三嗅 | 三嗅さんきうし、 | 雉は、しかし、子路の自由にはならなかつた。 |
而作 | 而しかして作たつ。 | それはすでにいずくともなく飛び去つていたのである。 |