原文 | 書き下し |
現代語訳 (下村湖人) |
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季康子 問 |
季康子きかうし 問とふ、 |
大夫の季康子きこうしが たずねた。 |
使民 敬忠 以勸 如之何 |
民たみをして 敬忠けいちう 以もつて勧すゝましむるには 之これを如何いかん。 |
「人民をして その支配者に対して敬意と忠誠の念を抱かせ、 すすんで善を行わしめるようにするためには、 どうしたらいいでしょうか。」 |
子曰 | 子曰く、 | 先師はこたえられた。 |
臨之 以莊 則敬 |
之れに臨のぞむに 荘さうを以もつてすれば、 則すなはち敬けいす、 |
「支配者の態度が 荘重端正であれば 人民は敬意を払います。 |
孝慈 則忠 |
孝慈かうじなれば、 則すなはち忠ちう、 |
支配者が親に孝行であり、 すべての人に対して慈愛の心があれば、 人民は忠誠になります。 |
擧善而 敎不能 則勸 |
善ぜんを挙あげて 不能ふのうを教をしふれば 則ち勧すゝまん。 |
有徳の人を挙げて、 能力の劣った者を教育すれば、 人民はおのずから善に励みます。」 |
※この発言はまず民の模範となれ(それができていない)という諫言。
日本的には正面から喧嘩を売っている喧嘩上等発言で、政府要職の面前でこうした発言ができる御用学者はいないだろう。
日本は国土が狭く、顔色を窺って発言するのが美徳とされているからと擁護しておく。