原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人+【独自】 要検討 |
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子曰 | 子曰く、 | 先師がいわれた。 |
愛之 能 勿勞 乎 |
之これを愛あいす、 能よく 労らうせしむる勿なからん や。 |
「人を愛するからには、 その人を【よく 労わらずに】×鍛えないでいられよう か。 |
忠焉 能 勿誨 乎 |
忠ちうす、 能よく 誨をしふる勿なからん や。 |
人に忠実であるからには、 その人【によく 忠告せずに】×を善導しないでいられよう か。」 |
【本章の理解には読者の教育観が投影されるようだが、「愛」の本義を「鍛える」と見るのは王道から外れた局所的見解。それでスパルタ式という。それが介入家父長的教育者の鬱憤晴らすメントでスポイル(相手を囲い込み依存させてだめにする行為)でないという根拠は主観以外なく、古来良識を重んじる先進的立場から悪習とされてきた。
愛は守り支えること。見守ること。愛はつむいで(語り合って)育むもの、優しく労りねぎらうこと。そのために自分の至らなさがないよう尽くすこと。この尽くすという意味で愛(人)と仁(人類。仁=人々)は表裏一体である】