原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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子在陳 | 子し陳ちんに在あり、 | 先師が天下を周遊して陳の国に居られたときに、 |
曰 | 曰く、 | いわれた。 |
歸與歸與 | 帰かへらんか帰かへらんか、 | 「帰るとしよう、帰るとしよう。 |
吾黨之小子 | 吾党わがたうの小子せうし、 | |
狂簡斐然 成章 |
狂簡きやうかん斐然ひぜんとして 章しやうを成なす、 |
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不知所以 裁之 |
之れを裁さいする 所以ゆゑんを知しらず。 |
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×帰って郷党の若い同志を教えるとしよう。 彼等の志は遠大だが、まだ実践上の磨きが足りない。 知識学問においては百花爛漫の妍を競っているが、まだ自己形成のための真の道を知らない。 それはちょうど、見事な布は織ったが、寸法をはかってそれを裁断し、衣服に仕立てることが出来ないようなものだ。 これをすてては置けない。 しかも、彼等を教えることは、こうして諸侯を説いて無用な旅をつづけるより、どれだけ有意義なことだろう。」 |