原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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子曰 | 子曰く、 | 先師がいわれた。 |
甯武子 | 甯武子ねいぶし、 | 「甯武子ねいぶしは |
邦有道 則知 |
邦くに道みち有あれば 則すなはち知、 |
国に道が行われている時には、 見事に腕をふるって知者だといわれ、 |
邦無道 則愚 |
邦くに道みち無なければ 則すなはち愚ぐ、 |
国が乱れている時には、 損な役割を引きうけて愚者だといわれた。 |
其知 可及也 |
其知ちは 及およぶ可きなり、 |
その知者としての働きは 真似が出来るが、 |
其愚 不可及也 |
其愚ぐは 及およぶ可べからざるなり。 |
愚者としての働きは 容易に真似の出来ないところだ。」 |
○ 原文の「其愚不可及也」(その愚は及ぶべからず)は、日本ではしばしば、「非常な馬鹿者」という意味に俗用されている。