原文 (実践女子大本) |
現代語訳 (渋谷栄一) 〈適宜当サイトで改め〉 |
注釈 【渋谷栄一】 〈適宜当サイトで補注〉 |
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まだいと初々しきさまにて、 | まだ宮仕えにたいそう物慣れない状態で、 | 【初々しき】-「うゐ/\し」は平安の仮名遣い。 |
古里に帰りてのち、 | 実家に帰って後、 | |
ほのかに語らひける人に、 | わずか〈ほのか〉に話し合った人に、 |
【ほのかに語らひける人】-出仕して初めて言葉を交した同僚の女房 〈かどうかは文面上不明。 「ほのかに」は1番同様の淡い気持ち。字義を無視した即物的議論は誤り。ここでは、ほんのり心通わした様。その妥当性が以下の和歌からも証明できる〉 |
閉ぢたりし | 閉ざしていた | |
岩間の氷 | 岩間の氷が |
【岩間の氷】-同僚の女房の心を譬喩する。 〈とされるが、どちらともない表現と見る〉 |
うち解けば |
うち解ければ △わずかに解け出すように春になったら |
〈うち解け:仲良くなる→うちらそのうち打ち解けれるよね?〉 |
をだえの水も | 途絶えていた水も |
【をだえの水】-途絶えていた水。自分自身を喩える。 〈とされるが、これは水流で交流を象徴すると解する〉 |
影見えじやは | 姿を現さないでしょうか | |
わたしもきっとまた出仕しましょうよ | ||