第一部 若かりし頃 |
第二部 近江・越前 |
第三部 言い寄る夫 |
第四部 夫の死 |
第五部 転機 |
第六部 初々し出仕 |
第七部 栄花と追憶 |
第八部 月影の人 |
第九部 宮中と女房 |
第十部 天の川の人 |
第十一部 終の予感 |
※項目立ては独自
詳解 定家本 |
和歌 | 人物 |
---|---|---|
49 |
世とともに 荒き風吹く 西の海も 磯辺に波は 寄せずとや見し |
門叩き帰りにける人 |
50 |
かへりては 思ひ知りぬや 岩角に 浮きて寄りける 岸のあだ波 |
紫式部 |
51 |
誰が里の 春の便りに 鴬の 霞に閉づる 宿を訪ふらむ |
紫式部 |
― 異52 |
折からを ひとへにめづる 花の色は 薄きを見つつ 薄きとも見ず |
? |
52 異53 |
消えぬ間の 身をも知る知る 朝顔の 露と争ふ 世を嘆くかな |
紫式部 |
53 異54 |
若竹の 生ひゆく末を 祈るかな この世を憂しと 厭ふものから |
紫式部 |
54 異55 |
数ならぬ 心に身をば まかせねど 身にしたがふは 心なりけり |
紫式部 |
55 異56 |
心だに いかなる身にか かなふらむ 思ひ知れども 思ひ知られず |
紫式部 |