枕草子2段 頃は

春は 枕草子
上巻上
2段
頃は
正月一日は

 

岩波大系/文庫 底本
三巻本系
著者改訂版と解す
国文大観
能因本系
善本は草稿と解す
群書類従
堺本系
類纂本:後代の編集本
     
 頃は、
正月、
ころは、
正月、
ころは。
正月。
三月、
四月、
五月、
三月、
四五月、
三四月。
五月。
七八九月、
十一二月、
八九月、
十月、
十二月、
七八月。
九十月。
十一月。
すべて
をりにつけつつ、
一年ながら
をかし。
すべて
をりにつけつゝ
ひとゝせながら
をかし。
すべてみな
おりにつけつゝ

いとおかし。

 

 
※並べると錯綜して見えるが、旧全集(能因本系・三条西家旧蔵本)は「ころは、正月、三月、四五月、七八月、九十一月、十二月(後は国文大観と同じ)」で、二、六、十月を欠落として三巻本と一致するので、この内容が本来と見て良い。さらにこれは独自の私見だが、この「ころ」はまず語呂に掛けているので、この観点からも三巻本を正として良い。