門に額懸くるを「打つ」と言ふはよからぬにや。 勘解由小路二品禅門は、「額懸くる」と宣ひき。 「見物の桟敷打つ」もよからぬにや。 「平張打つ」などは、常の事なり。 「桟敷構ふる」など言ふべし。 「護摩焚く」と言ふもわろし。 「修する」「護摩する」など言ふなり。 「行法も、法の字を清みて言ふ、わろし。濁りて言ふ」と、清閑寺僧正仰せられき。 常に言ふ事に、かかる事のみ多し。