「喚子鳥は春のものなり」とばかり言ひて、いかなる鳥ともさだかに記せるものなし。 ある真言書の中に、「喚子鳥鳴く時、招魂の法を行ふ次第あり。これは鵺なり。万葉集の長歌に、霞立つ、長き春日の」など続けたり。 鵺鳥も喚子鳥のことざまに通ひて聞こゆ。