世の人相逢ふ時、しばらくも黙止する事なし。 必ず言葉あり。 その事を聞くに、多くは無益の談なり。 世間の浮説、人の是非、自他のために、失多く、得少なし。
これを語る時、互ひの心に、無益の事なりといふ事を知らず。