おなじ帝 ♪♪躬恒(凡河内躬恒:百人一首29歌人)
おなじ帝の御時、 躬恒を召して、月のいとおもしろき夜、夜遊びなどありて、 「月を弓張りといふは、何の心ぞ。そのよしつかうまつれ」 とおほせ給うければ、 御階のもとにさぶらひて、つかうまつりける。
♪208 照る月を 弓張りと しもいふことは 山べをさして いればなりけり
禄に大袿かづきて、また、
♪209 白雲の このかたにしも おりゐるは 天つ風こそ 吹きてきつらし