原文 |
書き下し (武田祐吉) |
現代語訳 (武田祐吉) |
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故 到尾張國。 |
かれ 尾張の國に到りまして、 |
かくて 尾張の國においでになつて、 |
入坐。 尾張國造之祖。 美夜受比賣之家。 |
尾張の國の造が祖、 美夜受みやず比賣の家に 入りたまひき。 |
尾張の國の造みやつこの祖先の ミヤズ姫の家へ おはいりになりました。 |
乃雖思將婚。 |
すなはち婚あはむと 思ほししかども、 |
そこで結婚なされようと お思いになりましたけれども、 |
亦思還上之時 將婚。 |
また還り上りなむ時に 婚はむと思ほして、 |
また還つて來た時に しようとお思いになつて、 |
期定而。 | 期ちぎり定めて、 | 約束をなさつて |
幸于東國。 | 東の國に幸でまして、 | 東の國においでになつて、 |
悉言向和平。 山河荒神。 及不伏人等。 |
山河の荒ぶる神又は 伏はぬ人どもを、 悉に平ことむけ和やはしたまひき。 |
山や河の亂暴な神たち または從わない人たちを 悉く平定遊ばされました。 |